むし歯・歯周病の予防に役立つ「歯磨き粉の成分」
こんにちは。
安芸郡 府中町の「もみじ歯科」です。
むし歯・歯周病の一番の予防法は、毎日の歯磨きです。
「食後と就寝前に、必ず歯を磨く」
「1日1回以上、デンタルフロスなど歯間ケアグッズを使って歯磨きをする」
この2つを守って歯磨きを継続することが大切です。
皆さんは歯をブラッシングする時、歯磨き剤を使っている人が多いと思いますが、歯磨き剤に含まれる薬効(薬用)成分について詳しいという人は少ないかもしれませんね。
薬効成分とは、厚生労働省によって効果があると認可されている成分です。
そこで今回は、むし歯・歯周病の予防効果のために配合されている歯磨き剤の薬効成分についてご紹介したいと思います。
歯周病(歯槽膿漏)の予防には、殺菌・血行促進・抗炎症・止血などの作用がある薬効成分が必要です。
●IPMP(イソプロピルメチルフェノール)
歯のすき間やデコボコしたところに細菌の塊であるバイオフィルムが形成されると、薬剤に対する抵抗力が高まり、殺菌が難しくなります。
そんな頑固なバイオフィルムの内部にまで浸透して殺菌できる強力な薬効成分がIPMPです。
●CPC(塩化セチルビリジニウム)
薬効成分CPCは、細菌の繁殖を抑え、炎症を和らげる働きをします。
歯磨き剤、うがい薬、薬用のど飴などに幅広く使用されている、優れた殺菌効果をもつ成分です。口臭予防にも役立ちます。
●β―グリチルレチン酸
世界で「生薬の王」と称される甘草(カンゾウ)、英語名ではリコリスと呼ばれる薬用植物の根から生まれた成分です。
高い抗炎症作用がありながら、身体に優しいという特徴があります。
むし歯の予防には、歯質を強化してむし歯菌から守るフッ素の含有量が高い歯磨き剤がおすすめです。
歯を強化する効果があるので、歯周病の予防にも役立ちます。
ドラッグストアや薬局では、フッ素配合1450ppmもの高濃度の歯磨き剤が手に入りますが、お子さんは1000ppm以下のものを使うようにしてください。
歯磨き粉に含まれるフッ素の成分名は、フッ化ナトリウムやモノフルオロリン酸ナトリウムなどです。
「具体的に、どんな歯磨き剤がおすすめなの?」という方のために、多くの歯科医がおすすめする歯磨きジェルを紹介します。
●フッ素コート歯みがきジェル「ジェルコート F」
効能・効果は、むし歯の発生や進行・歯周炎(歯槽膿漏)・歯肉炎の予防、口臭の防止。
お子さんも安心のフッ化ナトリウム950ppm配合、高い殺菌・抗炎症の働きがある薬効成分を含み、美白作用のポリリン酸ナトリウムも配合されています。
甘味料として、歯を強くするキシリトールが使用されている点もいいですね。
「ジェルコート F」は、発泡剤が不使用のジェル状歯磨き剤なので、最初のうちは慣れないかもしれません。
泡立つと歯磨きできている気分になれるのですが、実際には歯磨き不足になってしまう原因でもあります。
すぐに歯磨き剤を泡ごと吐き出したくなってしまうので、効果的に歯磨きができないのです。
発泡剤入りの歯磨き剤を使っている場合は、量を少なくするなどして、しっかりと歯を磨き上げられるように工夫してみてくださいね。
もみじ歯科でも、歯科医おすすめの歯磨き剤を取り扱っています。気になる方は、受付でお声掛けください。